第23回 ハセツネCUP
第23回 ハセツネCUP
通称「ハセツネCUP」
ヨーロッパアルプス三大北壁冬季単独初登攀や南米アコンカグア南壁冬季単独初登攀など数々の記録を達成した世界的クライマー長谷川恒男氏の業績を讃え、その名を冠した大会。
五日市中学校→今熊神社→市道山分岐→醍醐丸→生藤山→土俵岳→笹尾根→三頭山→大岳山→御岳神社→金比羅尾根→五日市会館前フィニッシュ
東京都あきるの市武蔵五日市をスタートして、奥多摩山域を一周する総距離71.5km、累積標高は約4600m、制限時間は24時間。
特徴としては、エイドが1箇所しかない。しかも、水分1.5リットルの補給のみ。。
食料や水は多めに持って行かなければいけないので荷物の量が多くなる。
<今回の装備>
TNF/マーチンウィング16
TNF/グリッドフリースフーディプル
シューズ/ALTRA ローンピーク2.5
STYで友になった富山のTさんとハセツネでも健闘を誓い合う!!
13:00五日市中学校をスタート!
しばらく住宅地を走りトレイルに入ります。
序盤の渋滞を避けるためか、みんなものすごいスピードで飛び出します。
沿道の応援の多さは、さすが日本を代表するレース!!
トレイルランのレースで応援がこんなに多いのは初めてです!!
広徳寺を過ぎるとトレイルが始まり、噂どおりの渋滞につかまります。
渋滞を抜けるまでに30分くらいはかかっただろうか、、、
動き出してもシングルトレイルをゆっくり一列になって進み、気持ちの良いペースではなかなか走らせてもらえない。。
まっ、私はトップランナーではないので、焦らずじっくり行きましょか。。
やっとストレスなく走れるようになったと思ったら、怒涛のアップダウンが続き、今度はこちらの都合で走れなくなる。
長い道のりなので、やはりペースは抑え気味で行きたいところ。。
前半の渋滞のロスタイムを挽回しようと無理してペースを上げれば、足が終わってしまう!
ここは奥三河の経験を活かすべき!!
足を残して、残して、、、
「とにかく24時間あるから!!」
これを常に頭に入れておきます!!
第一関門の浅間峠まで苦行のような登りがしつこく続きます。。
やっとの思いで浅間峠に到着したら、ストック解禁になります!!
がしかし、私はストックは使わない!!
ってカッコ良く宣言するも、
ただストックを上手に使えないだけである。。。(^^;)
高低図を見る限り、まだまだ登りが続く。
心が折れないように強い気持ちを持続させる!!
その気持ちをあざ笑うかのように、雨が冷たく降り注ぐ。。
なんだこりゃ!!
雨の中、孤独感が増し、登りに集中しすぎて気が遠くなる。
耳をすませば雨音と周りのランナーの疲労の息遣いしか聞こえてこない。
実に辛くて孤独な時間。
こんな時みんなは何を考えているのだろう。。?
私は、いつもこう、、、
「もう少し頑張れ!まだ行けるぞ!!イチニッ、イチニッ。」
「動き続けろ!止めたら辛くなるぞ!!イチニッ、イチニッ。」
ようやくコース最高峰の三頭山山頂!!
とにかく寒い!!
今回のレース、10月末日ということで例年より少し寒いようだ。。
汗が引くと一気に体が凍りつきそうに感じる。。休みたいけど休めない。。
夜は本当に人の心を不安にさせる。。
あー寒いなぁ。。
あー足が痛いなぁ。。
もう少し頑張れば、最初で最後のエイド月夜見第二駐車場に着くはずだ!
それだけが唯一の希望の光!!早くエイドに着きたい!!
登ったら下り、下ったら登りで本当に気が滅入る。。
突如ロードにでた!
エイドだ!!!!
暗闇の中、明るく輝くエイドが視野に入って来た。
こんなにエイドがありがたいと思ったことはない。
食べ物はなく、水とスポーツドリンクしかないけど、、すごくありがたい!!
まさに天国だ!!
水を補給してくれる人、「ナイスラン」と声をかけてくれる人、、
みんなが優しく感じる。
暗闇で不安の中、誰かに会いたかっただけなのかもしれない。。。
ナイトランが特徴のハセツネ。
これは山岳レーサーになるための試練なのだ!
月夜見を出ると下り基調なトレイルと思いきや、、、
御前山、
大岳山、
御岳山とちょこちょこ登りの厳しさが続く。
日の出山まで来たらもうこっちのもんだ!!
暗くて景色のご馳走はなし。。。
さぁ最後の下りだ、野生よ現れろ!!
ヤマケンがよく使うこの言葉、大好きです。(^^)
夜間の研ぎ澄まされた状況の中、心と体を追い込んだ時、自分が野生のように解き放たれる瞬間がある。
何も怖くなく、体も疲れない。
まさに野生動物のように速く走れる瞬間!!
今まで一度だけお会いできた自分の中の野生。
斜面に逆らわず、体を前に預けてみる。。
まだ、行ける!
恐怖心のリミッターを外してみる。。
スピードが乗ってきた!
もう少し!
風を切る音と自分のステップの音しか聞こえない!
合わせて声を出してみる。。
Fooooooo~ Huuuuuu~ Foooooooo~
Fooooooo~ Huuuuuu~ Foooooooo~
雄叫びに近い声を出すと完全にモードに入った!!
これだ!!!
ちょー気持ちいい!!!
「すごいねぇ!!」
と関東弁のランナーが同じように後ろから二人着いてきた!
Fooooooo~ Huuuuuu~ Foooooooo~
Fooooooo~ Huuuuuu~ Foooooooo~
返事はこれだった!!
最高のセッションが出来た!!
15時間42分20秒でハセツネCUP完走!!
決して速いタイムではありませんが、すごく充実できたレースでした!!
瑠偉くんよ、これ7時間は速すぎですよ!!(^^;)
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