岡山的!!アーバン・アウトドアライフ

岡山市中心部で暮らすオジさんギア好きトレイルランナーのブログ ~since2016~

URBAN OUTDOOR LIFE

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UTMB 私の軌跡(シャモニー 〜 クールマイユール)

 UTMB 私の軌跡(シャモニー 〜 クールマイユール)

 

 

雷雨予報のスタートから曇りになって一安心。

しかし、

当日2箇所のコース変更が発表された。

大会本部からは以下のメールが届く。

UTMB Start 18:30, normal route except Pyramides Calcaires and Tete aux Vents (direct ascent La Flégère). ATTENTION snow >2000m and temperature felt -9℃

スタート時間が30分遅らされ、

前半のPyramides Calcairesと

後半のTete aux Ventsをカットするという。

だいぶ短縮になったのかと思ったが、距離も累積標高もそれほど変わらない。

ただ、スタート時間がズレるため、関門時間の変更があり、予定の修正をしなければいけない。

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おまけに2000m以上の場所では氷点下になるという情報も添えられている。

氷点下とは、、、少し動揺した。。。

かなり過酷なレースになることが予想される。

 

2時間前にスタート会場に到着すると、

ランナーと応援の人でごった返していた。

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なるべく足を使わないように座っておにぎりを食べながらスタート時間を待つ。

みんな思い思いにテンションを高めていく。

そのうち、UTMBのテーマ曲である「Conquest of paradise」が流れてカウントダウが始まった。(何故か、この曲は私にとってはあまりテンションが上がらない曲だ。。。)

 

いよいよ100マイルの旅が始まった。

 

寒すぎず暑くない、日本の初冬を思わせる、走るのにちょうど良い気温だ!

 

スタート直後、街中を抜けて2kmくらいで静かな森に入る。

LES HOUCHESまではアップダウンも緩やかで、気持ちの良い散歩道という感じ。

 

沿道の応援は本当に凄かった!

スタート地点のみならず、森の中まで大きな声で「アレ!アレー!」

と声援が途切れない。

 

まずは一つ目の山登り。

Le Delevretというそんな大きな山ではないが、約800mの一気登りがある。

ストックを取り出し、なるべく足を残しながら登る。

寒さを気にしすぎたか、ウェアが少し暑かった。。。

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日本語が聞こえて振り返ると、、、

珍しく日本人だらけの貴重な瞬間をパシャリ!

健闘を誓い合う(^^)/

 

Saint-Gervais(サン ジェルべ)まではヘッデンを点けて一気に下ります。

こちらの夜は、20:00くらいまで薄明るいので不思議な感覚だ。。。

規則的にジェルを補給をしながら怪我をしないように集中して走る。

 

Saint-Gervaisのエイドではフルーツのみ補給して、すぐに出発。

LIVEカメラに手を振るようにみんなに言われていたが、、、

カメラがどこにあるかなんて分からない(^^;

数人の日本人と話をしながら下って来た。

(このブログを見てくださっているそうだ、、、ありがたい。)

髪を赤く染めていたので分かり易かったみたいだ。。。(^^;;

 

Les Contamines(レ コンタミーヌ)まではじわりじわりと登りが続く。

アップダウンが細かく、日本のトレイルに似ているなと思った。

ここの登りはなるべく走って、少しでも関門時間の貯金を作る予定だ。

結果1時間の貯金ができたが、

早くも足が攣りそうな感覚が奥の方で発生してきているのがわかった。

なるべく塩分と水分を摂るようにした。

 

まもなく前半のボス級の山、Bonhomme(ボンノム)峠を一気に登り、

Les Chapieux(レ シャピュー)のエイドまで一気に下ります。

山が大きいため登り出すと果てしなく登り、下り出すととことん下るのがこのコースの特徴だ。

Les Chapieuxのエイドでは、初めて腰を下ろしてストレッチや補給をしっかりとした。

バナナ、オレンジ、パン、コンソメスープ、パスタ、コーラ。。。

コンソメスープはパスタ入りで塩味が強い。

あと、コーラを頼むときは「I'd like COCA please!」と言おう!

 

さぁ、次に向かう大きな山に備えて準備をします。

今までエイドで長く休まなかったのでここでは30分ほどの休憩をとった。

夜はかなり冷え込んだが、眠気もかなりきた。

カフェインを注入し、ロングパンツとゴアテックスで一夜を越す準備をして出発!

 

次はまさに前半の山場、La Seigne(ラ セーニュ)峠に挑む。

果てしなく空の彼方までヘッドライトの列が続き、

下から見上げるとげんなりするほど果てしない。。

無我夢中で暗闇の中を一歩ずつ登り続けるしかなかった。

ようやく越えたと思ったらもう一つ裏に登りが続いている。

しかも見上げるほどの上りだ!登れども登れども終わらない。

呼吸を乱すと頭がボーッとしてくるのは、高山病の予兆だろう。。。

呼吸は浅くリズミカルに変え、血中酸素飽和濃度を上げていく!

楽しいことでも考えよう!まぁ、いつかこの登りも終わるだろうから。。。

ガマン比べだ!!

相変わらず雨は降ったり止んだりで、ミゾレ混じりの雨が体力と元気を削ぎ落としていく!!  

寒くて暗い夜が続く。。。

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だんだんと辺りが明るくなり始めた頃、山頂らしきテントが見えてきた。

通過チェックの二人のおじさんが立っている。

やっとLa Seigneの山頂、フランスとイタリアの国境にたどり着いたのだ!

まさにDVD「激走!モンブランのタイトルバックの所だ!!

「See you , France !! Hello , Italy !!」と大きな声で叫んでみる!!

シャモニーに来てからというもの挨拶はフランス語、会話は英語を使うのにもだいぶ慣れてきた(^^;

おじさん達も乗ってくれた!!

「Ciao Italy !!」「ジャポネーゼ!!」

「ハロー!イタリー!!」

「コンニチハー!!」

二人のおじさんとしばしはしゃいだ!

あんな寒いところでずっと待っているのに外国人は陽気だな(^^)

 

なんだか元気が出た!

その元気をもらってLac Combal(ラック コンバル)まで駆け下りる。

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太陽が出てきて、

イタリアが私を歓迎してくれているようだった。

雲と暗闇に隠れていた景色が開けた瞬間は感動的だった!! 

とても美しい風景が広がった。

私は、イタリア側からモンブランを臨む景色の方が好きだ!

 

エイドに着くとやはり、バナナ、オレンジ、パン、スープを。

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夜間パートでずっと会話をしていた、日本語の上手なフランス人と記念撮影。

調子が上がってきていたので、補給を早めに済ませて出発だ!

Mont-Favre(モン ファーヴ)を越えたらいよいよCourmayeur(クールマイユール)だ!

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Courmayeurには妻と弟が待機してくれている。

予定よりも30分ほど遅れてしまったから、心配しているだろな。。。

クールマイユールでゆっくり休む予定だが、制限時間的に無理かもな。。。

この頃から、謎の足首痛に襲われはじめていた。。。

 

Mont-Favreを越え小さなエイドChecruitで、コーラ COCAを補給。

気温はどんどん上がってきた。

前日受付でお世話になった、ちょい日本語が喋れるスタッフさんとの再会。

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「アト 4km デ ツギノエイド。デモ 800m ダウン。キュウ ナ クダリ。アブナイ カラ キヲツケテ!!ガンバッテ Good luck!!

 

背中を押されるようにクールマイユールへ続く下りに飛び込んだ!

私の得意なテクニカルで細かい九十九折りの下りだ!

はじめは遠慮気味に下っていたが、スイッチが入り4kmの下りで51人も抜いていた。。

特に飛ばそうと思ったわけじゃなく、気持ちよく下りに身を委ねてリラックスして走っただけ!遅刻を少しでも取り戻したかったのもある。。。

とても気持ち良かった!!

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街の路地を抜けたら、クールマイユールエイドに到着です!

 

 

(つづく) 

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